AI(人工知能)エージェントに業務を任せ、バックオフィス業務をできる限り無人化する――。こんなことが今、現実のものとなりつつある。

 米Salesforce(セールスフォース)は2026年8月、同社のAIエージェント基盤「Agentforce」と、米Anthropic(アンソロピック)の生成AI「Claude」の連係を強化し、Claudeの画面からSalesforceのSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を直接操作できるようにした。今回の両社製品の連係により、Salesforceに蓄積した実際の業務判断の基となるデータを、Claudeで利用できるようになり、人間が担っている業務を実行するAIエージェントが開発できる見込みだ。

 生成AIを活用して非効率だったバックオフィス業務の効率化を推進する動きは随所で起きている。ERP(統合基幹業務システム)最大手の独SAPは、SAPのERPに蓄積したデータを活用しながらユーザー企業が独自のAIエージェントを開発できるJouleやAI Foundationといったツールを、2026年に入って相次ぎ提供し始めた。

 米Workday(ワークデイ)も対話型AIの基盤を開発するスタートアップの買収を2025年に完了し、エンドユーザーがERPの操作を意識せずに、テキストでの対話を中心に業務を進められる機能を用意している。

 どの業務をAIに任せるのか、AIを活用した業務改革はどのように進めるべきか、そして最適なツールとして何を選ぶか――。AIエージェントをはじめとしたAI活用の道具立てがそろうなか、課題は技術面ではなく、ユーザー企業がAIを受け入れるための準備が整っているかどうかに移り始めている。

ここまで来た!業務自動化最前線 AIエージェント活用のポイント
2026/09/29 (火) 15:20 ~ 16:00

生成AI(人工知能)の登場により、これまで難しかった判断を伴う業務の自動化が急速に進んでいる。カギとなるのはAIエージェントの活用だ。業務自動化を推進する企業の事例や、業務向けAIエージェントの最前線から、業務を実現するためのポイントを探る。