『日経テクノロジー展望2024 世界を変える100の技術』は日経BPの専門誌編集長・ラボ所長が有望技術100件を厳選し、専門誌記者らの取材を基に分かりやすく解説した一冊だ。「日経クロステックNEXT 東京 2024」(2024年10月10~11日、東京国際フォーラム)では同書と連動した講演を行い、専門誌記者らがキーワードに関する最新動向を解説する。そのテーマの1つ、自動運転を取り上げる。

 自動運転は自動化の度合いに応じてレベルが定義されている。国土交通省の定義では、レベル1「運転支援」、レベル2「部分運転自動化」、レベル3「条件付運転自動化」、レベル4「高度運転自動化」、レベル5「完全運転自動化」(完全自動運転)である。レベル3は既に対応した市販車が登場しており、レベル4の自動運転を実現すべく実証実験が行われている。

 レベル3の自動運転において、運転主体はシステムだが、作動継続が困難な場合は運転者が担うとされている。先述の通りレベル3については既に対応した市販車がある。ホンダは2021年に世界初のレベル3の自動運転システム「Honda SENSING Elite」をセダン「レジェンド」に搭載、100台限定で販売した。メルセデス・ベンツグループは2022年に本国ドイツでレベル3対応車を提供しており、米国においても販売の認可を得ている。

 これに対してレベル4の定義は「システムが全ての動的運転タスク及び作動継続が困難な場合への応答を限定領域において実行」。すなわち、運転者のいない自動運転がレベル4であり、運転手不要の交通サービスや自動運転トラックによる配送など、さまざまな分野での活躍が期待できる。そのため、自動車メーカーやソフトウエア開発メーカー各社が国や地方自治体などと協議を進めつつ、各種実証実験を進めている。

 一般道におけるレベル4の自動運転を実用化するには、自動車や歩行者、自転車などが混在する複雑な交通状況に対応する必要がある。高速道路や自動車専用道路よりも求められる条件は厳しい。周囲の交通状況に基づいて最適な危険回避の方法を選び、相手車両などを含めた全体の被害を最小限に抑えるという考え方が必要になる。

 日経クロステックNEXT 東京 2024の講演「【日経テクノロジー展望2025 世界を変える100の技術】次世代のクルマで輝く技術とは?日経Automotive専門記者が語る」では、完全自動運転をはじめとする、次世代自動車の技術について紹介する予定だ。

【日経テクノロジー展望2025 世界を変える100の技術】次世代のクルマで輝く技術とは?日経Automotive専門記者が語る
2024/10/11 (金) 14:30~15:00

「電気自動車(EV)かハイブリッド車(HEV)か?」「交通死亡事故ゼロの実現は可能か?」――。クルマは変革期に突入し、「環境」と「安全」の領域で大きな変化が起こっている。素朴な疑問から注目の次世代技術まで、自動車技術の専門媒体「日経Automotive」の担当記者にぶつける。