人手不足や技術伝継承などの課題を抱える建設産業で、生成AI(人工知能)の活用が始まっている。ChatGPTやClaudeのような対話型AIや、Stable Diffusionなどの画像生成AIを、設計や施工管理などの効率化に生かそうとする動きが盛んになってきた。

日経BP日経アーキテクチュアの木村駿編集長(左)と、同総合研究所社会インフララボの野中賢上席研究員
日経BP日経アーキテクチュアの木村駿編集長(左)と、同総合研究所社会インフララボの野中賢上席研究員
(写真:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 例えば、大規模言語モデル(LLM)に社内の技術文書などを追加で学習させ、専門的な質問にも的確に答えられるようにして、情報収集などに要していた時間を削減するような取り組みが代表例だ。大手建設会社の大成建設や、大手建設コンサルタント会社の日本工営などが、こうしたシステムを開発し、社内で活用を始めている。

 画像生成AIを用いた建築設計者向けサービスも、国内外で次々に登場している。プロンプト(指示文)やスケッチを基に精緻なCGパース(建物の内外観の画像)を生成し、さらにそれを簡単に修正できるのが特徴だ。これまで数日を要していたような作業を瞬時に行えるので、大幅な時間短縮になる。

 このような生成AIの普及と進化によって、過去の経験を基にした流れ作業的な業務は誰にでもこなせる仕事となっていく可能性が高い。設計者や現場技術者の仕事がより高次の意思決定に移り変わっていくと、企業が求める人材像、育成方法などにも大きな変化をもたらしそうだ。

 24年10月10~11日に東京国際フォーラムで開催する「日経クロステックNEXT 東京 2024」では「『建設×生成AI』の最前線と将来像」と題し、残業規制の適用に伴う「2024年問題」への対応に苦慮する建設業界を対象に、生成AIの活用状況や展望について考察する。

「建設×生成AI」の最前線と将来像
2024/10/10 (木) 11:15 ~ 11:55

人手不足などの課題を抱える建設産業で、生成AIの活用が始まっている。建築専門誌「日経アーキテクチュア」の編集長と、インフラを専門とする日経BP総合研究所の上席研究員が、大手企業の取り組みや国内外でサービスを提供するスタートアップの動向を概観しながら、「建設×生成AI」の将来像を議論する。