日経BP 総合研究所と日経クロステックは、日本の製造業のバリューチェーン全体を視野に入れたDX(デジタルトランスフォーメーション)の動きを把握すべく、「企業210社」と「現場3000人」を対象にした調査を実施し、その分析結果などをまとめた「製造業DX調査レポート2030」を発行した。

 この調査の中で、新型コロナウイルス禍が顕在化していなかった3年前に比べて、DXの取り組みの重要性に対する認識がどう変化したかを企業に聞いた。その結果、回答を寄せた210社のうち8割の企業が「重要性が上がっている」と回答した。「変化がない」という回答は16.2%、「重要性が下がっている」という回答はわずか1.0%だった。

DXの取り組みの重要性に関する認識の変化
DXの取り組みの重要性に関する認識の変化
出所:日経BP 総合研究所
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 多くの企業が、重要性が上がっていると回答した背景には、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)をはじめ、地政学リスクの高まりや気候変動による大規模な自然災害の発生など、この3年間で事業に直接影響を与える大きな問題が相次いで浮上したことがある。これによって製造業が社会から受ける「変革」の圧力が一段と高まっている。

 今回の調査では、企業だけでなく製造業従事者に対する調査も実施し、「経営」と「現場」の両方の視点でみた状況を明らかにしたうえで、それらを比較することで日本の製造業におけるDXの動きの実態に踏み込んで調べた。

 2023年9月27~28日に東京国際フォーラムで開催する「日経クロステックNEXT 東京 2023」では、「製造業DX調査レポート2030」の編集を担当した日経BP 総合研究所上席研究員の三好敏が、この調査結果を基に、日本における製造業DXの最新状況と今後について報告する。

調査から見えた日本の「製造業DX」の実態とこれから
2023/09/27 (水) 11:05 ~ 11:45

 工業先進国を中心に製造業におけるデジタル革新の動きは世界で着々と進んでいます。こうした中で、日本における「製造業DX」の現状と今後に向けた動きを、どう捉えるべきか。日経BP総合研究所が、国内企業と製造業従事者を対象に実施した2つのアンケート調査で得られたデータを基に解説します。