2025年10月16、17日に東京国際フォーラムで開催する「日経クロステックNEXT 東京 2025」の一角で実施する「防災・強靱化 特別展」。見て、触って、学べる展示物が目白押しだ。展示予定の模型を記者が一足先に体験してきた。

 向かったのは道路や河川など土木構造物に関する防災や減災、維持管理の技術開発を担う研究機関「土木研究所」のつくば中央研究所だ。そこで、展示する模型の1つ「液状化再現装置」に案内された。アクリルケースの中で湿った砂の上に家の模型が置かれていた。

土木研究所の施設内の様子(写真:日経クロステック)
土木研究所の施設内の様子(写真:日経クロステック)
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液状化を再現する模型(写真:日経クロステック)
液状化を再現する模型(写真:日経クロステック)
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 地震などの強い揺れで地下水で満ちた砂質の地盤が液体状になる「液状化」の現象を見ることができる。地震動はハンマーで側面をたたいて振動を与えることで再現する。たたいた瞬間に液状化が発生し、家の模型が倒れた。砂が家を支えられなくなったのだ。家の倒壊だけでなく、埋設管に見立てたペットボトルが砂の中から姿を現した。24年1月に発生した能登半島地震などでも液状化の被害は発生した。液状化による構造物の陥没や埋設管の浮上といった、被害のメカニズムを知れる仕組みだ。

地盤が液状化して家の模型が倒れ、ペットボトルが浮上した模型(写真:日経クロステック)
地盤が液状化して家の模型が倒れ、ペットボトルが浮上した模型(写真:日経クロステック)
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 筆者は液状化が発生した被災現場を目撃したことはあるが、液状化がどうやって起こるのか、その瞬間を模型ではあるが生で見るのは初めてだ。土木研究所地質・地盤研究グループ土質・振動チームの東拓生主任研究員は「模型での体験をきっかけに、防災に興味を持ってもらいたい」と期待する。特別展ではハンマーでたたく体験ができるほか、液状化の発生メカニズムや発生しやすい条件などについて詳細な説明を受けられる。

 続いて向かったのが、橋脚付近の河川の水の流れを再現した模型だ。豪雨などで河川の水位が増すと水の流れが激しくなり、その影響で橋脚周りや河岸の土砂が削り流される「洗掘」の様子が分かる。水槽に設置してあるハンドルで水車を回して水の流れを発生させると、橋脚に見立てたパイプの周りの土砂がどのように削れていくのかがはっきりと分かる。洗掘の対策として橋脚の根元に設置する「根固めブロック」などの効果も確認できる。

 パイプのどの方向の土砂が深く掘られてパイプが倒壊するのか――。こちらの模型も水の流れを発生させることを自分で体験できるので、自身の目で確かめてもらいたい。

水の流れを発生させることで川底の土砂の動きを再現する模型(写真:日経クロステック)
水の流れを発生させることで川底の土砂の動きを再現する模型(写真:日経クロステック)
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水の流れを発生させている様子(写真:日経クロステック)
水の流れを発生させている様子(写真:日経クロステック)
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 会場ではこれらの模型のほか、建設会社や建設コンサルタント会社が模型、建設DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する最先端の取り組みを展示している。ぜひ会場に足を運んでほしい。

防災・強靱化 特別展 模型でわかる! 建設DXで進化する! インフラ 【併催】ドボク模型グランプリ2025 ~学生プレゼンバトル全国大会~
2025/10/16(木)、17(金)

10月16、17日に開催する「防災・強靱化 特別展」に来場をご希望の方は、下記のボタンをクリックして事前登録してください。地震や豪雨などの災害対策を進め、強靱(きょうじん)な社会基盤を築くことが喫緊の社会課題となっている昨今、特別展では、これらの社会課題とその解決への糸口を模型と建設DX(デジタルトランスフォーメーション)で解き明かします。見て、触って、面白く体感できる展示が目白押しです。ぜひご覧ください。

※学生や主婦・主夫(パートを含む)、無職の方でもご観覧いただけます。日経IDの登録がある方はそのまま観覧・応援の登録に進めます(日経IDの登録がない場合はお手数ですがメールアドレスを記入して登録していただく必要があります)。参加の登録では、職業のプルダウンにある選択肢から、学生、主婦・主夫(パートを含む)、無職を選んでいただければ、業種、職種、役職、従業員数の記入必須が削除されます。ただし勤務先名を書き込む欄はデフォルトで残ってしまうので、例えば、学生の場合は大学名を書き込んでいただければ結構です。部署名も学科名などをお書きください。登録の申し込みは3~4分で済みます。