新型コロナウイルス感染症の混乱の最中に開催された東京五輪も終わり、大規模な開発事業は一段落したと感じている人は多いかもしれない。しかし、国内全体を見渡せば、大規模な開発事業はまだまだある。特に注目が集まるのが2025年の大阪・関西万博を控えた関西だ。パビリオンなどの会場内施設やアクセスに必要なインフラの他、大阪市内では御堂筋沿いでの再開発計画も目白押しだ。

2025年の大阪・関西万博の会場整備の様子(写真:田口 由大)
2025年の大阪・関西万博の会場整備の様子(写真:田口 由大)
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 こうした大規模開発では、建設産業の未来をうかがわせる取り組みが内包されるケースが少なくない。低炭素化・脱炭素化はその一例だ。万博の会場整備では、使わずに捨てるコンクリートを無くす活動や低炭素型のコンクリートの採用を推進する。木材活用も、炭素固定によって低炭素化・脱炭素化に結び付く。万博を象徴する施設に位置付けられたのは、世界最大級の木造建築による大屋根だ。国内外を問わず、大規模建築物での木材活用は広がりつつある。

 万博の開催に向けて課題となっているのが、施設整備の遅れだ。24年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用されることも踏まえ、整備の遅れをどのように巻き返せばよいのか。打開策の1つとして期待されているのが、3Dプリンターだ。BIMなどで設計したデータに基づいて短期間で構造物を建設できる特徴を生かし、その活用を求める国も現れている。

 万博の準備から透けて見える建設産業のトレンドは、既に国の施策としても動き始めている。改正建築物省エネ法やBIMによる建築確認、土木事業におけるBIM/CIMの原則適用、ロボットや重機による施工自動化の推進――。ここ数年という短期間で、建設産業が大きく変化するのは間違いない。

 そんな激動の状況をデジタル技術メディアの「日経クロステック」と建築雑誌「日経アーキテクチュア」、土木雑誌「日経コンストラクション」の3編集長が23年9月27~28日に東京国際フォーラムで開催する「日経クロステックNEXT 東京 2023」において、パネルトーク形式で解説する。

建設3編集長ライブ、2025年までの建築・土木業界をキーワードで展望
2023/09/27 (水) 11:05 ~ 11:45

 残業上限規制、大阪・関西万博、建築物の省エネ基準適合、BIM/CIM活用など、2025年までの建設産業には大波が押し寄せる。こうした大波を乗り切るために建設産業に必要なDXやGXの動向を日経クロステック、日経アーキテクチュア、日経コンストラクションの3編集長が、注目キーワードとともに展望する。