「携帯大手の携帯料金は今よりも4割程度引き下げる余地がある」。菅義偉前首相が官房長官時代に発したこの一言がきっかけとなって、日本の通信料金は低廉化が一気に進んだ。総理になってからも強力なリーダーシップを発揮し、NTTドコモの「ahamo」に代表される中容量の格安プランや、「2年縛り」と言われていた定期契約の解約金を廃止など、安価で利用しやすい料金プランが次々と登場してきた。その多くは2019年10月施行の改正電気通信事業法による「端末代金と通信料金の完全分離」がもたらしたものだ。

(写真:菅義偉事務所)
(写真:菅義偉事務所)

 その一方で、一括1円で販売されるスマホを海外へ転売する「転売ヤー」など、携帯市場にゆがみが生じている。昨今発生した携帯電話の大規模障害は通信のみならずさまざまなサービスに深刻な影響を与えた。通信業界は今また新たな課題に直面している。

 2022年10月11日からオンライン開催する「日経クロステック EXPO 2022」では、携帯料金引き下げに大いなる熱意を注いできた菅前首相に、当時の真意やちょうど3年がたった完全分離施行の成果を聞く。菅前首相は2006年から2007年にかけて総務大臣を務めたこともあり、通信業界が抱える「健全な市場競争」や「強固な通信インフラ」に関する現在の問題意識、さらには安全保障の面から日本の情報通信産業はどうあるべきかについて語ってもらう。

菅前首相に聞く携帯値下げの真意と情報通信の今後
2022/10/17 (月) 14:40 ~ 15:10

 官房長官、そして首相在任期間中に、携帯料金の引き下げに注力した菅義偉前首相。その強い実行力から、日本の携帯料金は劇的に下がりました。その一方で「転売ヤー」問題や、KDDIの大規模通信障害など日本の通信市場にはまだ多くの課題が残り、情報通信産業の地盤沈下も指摘されています。菅前首相に日本の情報通信のあるべき未来を聞きます。