「日経クロステック EXPO 2022」の10月17日の基調講演は5本。菅義偉前首相が日本の情報通信のあるべき姿を語るのをはじめ、DX(デジタルトランスフォーメーション)と、それを推進する人材の育成に役立つ講演がそろっています。

 1本目に登壇するのは、帝京大学の岩出雅之スポーツ局長(ラグビー部前監督)。ご存じの通り、2017年度までのラグビー大学選手権で9連覇を達成した名将です。常勝チームを作り上げるに当たって取り入れたのが、米Google(グーグル)も重視しているという「心理的安全性」だそうです。DXを推進するチームのリーダーにとって必見の講演といえます。

 次に、味の素の白神浩取締役代表執行役副社長CIO(最高イノベーション責任者)が登壇します。業績好調の味の素はグループを挙げてDX、さらには事業モデル変革に力を入れています。その旗を振る白神副社長の講演は、多くの経営者や現場リーダーのヒントになるはずです。

 菅前首相は午後2時40分からのセッションに登壇します。官房長官と首相の在任期間中に、携帯料金の引き下げに注力した菅前首相。携帯値下げの真意と、情報通信の今後あるべき姿について語ります。聞き手は日経クロステック編集委員の加藤雅浩が務めます。

 DXの推進には人材戦略が不可欠です。4本目と5本目には、人材戦略に問題意識を持つ企業のリーダーがぜひ注目したい講演が並びます。そのうち1つは、日経BP総合研究所Human Capital Online編集長の原田かおりによる講演「人的資本経営に向けたデジタルHR活用」。人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出す「人的資本経営」が新しい段階に入ったことを指摘し、人事戦略におけるデジタル活用の最新動向を解説します。

 もう1つは、お茶の水女子大学の佐々木泰子学長の講演です。同大学は文系と理系の区別なく、全学生がAI(人工知能)やデータサイエンスの素養を身に付ける教育を目標に掲げています。その取り組みを知れば、DX人材が育つ仕組みをどのように整えればよいか、大いにヒントなりそうです。

岩出式・心理的安全性の極意 ~大学ラグビー9連覇、「常勝集団」のチーム構築術
2022/10/17(月)10:00~10:30

 弱小だったチームを「常勝集団」に育て、大学ラグビーで前人未踏の9連覇を達成した岩出雅之前監督。そのチームビルディングに根幹にあるのが、心理的安全性です。ただし、心理的安全性の取り組みには落ち入りやすい罠があり、注意が必要です。ラグビーのチームづくりを題材に、心理的安全性の上手な築き方を教えます。

味の素グループのDX、オペレーション変革から事業モデル変革、社会変革への挑戦
2022/10/17(月)12:20~12:50

 味の素グループの成長戦略の全体像。事業モデルを変革する4つの成長領域とその中身、変革組織への風土改革、DX推進体制の工夫、変革の成果・手応え――。DX先進企業である味の素でイノベーション推進の旗を振る白神浩取締役代表執行役副社長CIO(最高イノベーション責任者)が、味の素のDXの現状と未来を語る。

菅前首相に聞く携帯値下げの真意と情報通信の今後
2022/10/17(月)14:40~15:10

 官房長官、そして首相在任期間中に、携帯料金の引き下げに注力した菅義偉前首相。その強い実行力から、日本の携帯料金は劇的に下がりました。その一方で「転売ヤー」問題や、KDDIの大規模通信障害など日本の通信市場にはまだ多くの課題が残り、情報通信産業の地盤沈下も指摘されています。菅前首相に日本の情報通信のあるべき未来を聞きます。

【Human Capital Online編集長注目の3大トピック】 人的資本経営に向けたデジタルHR活用
2022/10/17(月)15:50~16:20

 人材を企業価値を高める「資本」と捉え、経営戦略に連動した人材戦略を推進する人的資本経営。政府も8月、「人的資本可視化指針」を公表した。では情報開示に必要な人事データを揃えていくにはどうしたらよいか。“人材戦略ありき”で導入・活用が進む「ピープルアナリティクス」「サーベイ」そして「法的・倫理的な注意」という3つの視点からデジタルHRを解説する。

全学生がSTEAMを超えたその先へ! お茶の水女子大学は未来を創る「ひと」をこう育てる
2022/10/17(月)17:35~18:05

 社会課題の解決への取り組みを通し、平和で持続可能な世界に貢献する「ひと」の育成を目指すお茶の水女子大学。全学生に数理・データサイエンス、AIの素養を持たせ、学生の特性を生かす教育システムとは。今日、重要性が高まる「DEI(多様性・平等・包摂)」にかなうアーキテクチャー(基本構造)について、学長が語ります。