10月14日の「日経クロステック EXPO 2022」は、DX(デジタルトランスフォーメーション)と人工知能(AI)を主題とする基調講演がそろっています。この1日でDXやAI活用の成功への道筋がくっきりと見えるはずです。

 1本目は、慶應義塾大学の國領二郎教授と国際大学グローバルコミュニケーションセンター(GLOCOM)の櫻井美穂子准教授による「『ソシオテクニカル経営』とは~DX/SDGs時代を生き残る術」。DXを単にITによる効率化として捉えるのではなく、大きな社会課題に根差した新しい企業課題の解決や、デジタル時代の価値創造手段として位置付けるソシオテクニカル経営。あるべきデジタル活用の姿を、2氏が対談で明らかにします。

 企業がDXを成功させるポイントとは何か。その命題に正面から切り込むのが、日経コンピュータ編集長の浅川直輝による講演「企業事例から学ぶ、DX成功への3つのポイント」です。浅川は「内製組織」「データ分析クラウド」「全社員リスキリング」の3つを挙げ、それぞれの意味や実践のコツを詳しく解説します。

 AIやビッグデータを「攻め」の一手として活用する際には炎上に気をつけたいところ。法律に違反していなくても、「倫理的に問題」と批判が殺到する事例は過去にいくつもあります。そんな「つまずきポイント」を学べるのが3本目の講演です。日本データマネジメント・コンソーシアム(JDMC)のAI・データ活用のためのコンプライアンス研究会でリーダーを務める佐藤市雄氏と、サブリーダーの安井秀一氏が登壇します。

 4本目の講演では、世界的なベストセラー「ロボットの脅威(Rise of the Robots)」の著者であるマーティン・フォード氏が登壇します。多様な用途に広がるAIですが、ディープフェイク、軍事利用など、危険な面も見えています。人間はどう対応していけばよいのか、日経コンピュータ副編集長の中田敦が公開取材でフォード氏に迫ります。

 DXというキーワードが広まって数年が経過し、国内でも多くの企業が実践しています。どれだけ浸透したのか、現場が直面している課題は何か。日経BPはそんな疑問に答える独自調査を実施しました。日経クロステック発行人の戸川尚樹と日経BP総合研究所イノベーションICTラボ上席研究員の渡辺亨靖が、調査結果を速報します。

「ソシオテクニカル経営」とは ~DX/SDGs時代を生き残る術
2022/10/14 (金)10:00~10:30

 ソシオテクニカル経営では、技術と社会システムの統合デザインにより、社会生活の質の向上を目指す。DXを単にITによる効率化として捉えるのではなく、大きな社会課題に根差した新しい企業課題の解決や、デジタル時代の価値創造手段として位置付ける際に必須となる概念である。この概念をもとに、人々のニーズにきめ細やかに、優しく対応していくためのデジタル活用について、書籍「ソシオテクニカル経営 人に優しいDXを目指して」の著者でもある慶応義塾大学の国領二郎教授と、国際大学グローバルコミュニケーションセンター(GLOCOM)の櫻井美穂子准教授の対談により解説する。

【日経コンピュータ編集長注目の3大トピック】 企業事例から学ぶ、DX成功への3つのポイント
2022/10/14 (金)12:20~12:50

 企業がデジタル変革(DX)を成功させ、アマゾンをはじめとするIT大手の参入を許さない強固な競争力を築く上で、今や不可欠といえる3つのトレンドを紹介する。「内製組織」および「データ分析クラウド」の構築、そして「全社員リスキリング」である。

これをやったら炎上必至、AI・データ活用の「べからず集」
2022/10/14 (金)15:15~15:45

 AIに代表される「攻めのデータ活用」における炎上対策が急務だ。法律違反はなくても「倫理的に問題」と批判が殺到、サービス中止に追い込まれる危険がある。データ活用の実務者が集まり、炎上事例を分析、やってはいけない「つまずきポイント」を抽出し、それを事前に洗い出すツールを開発した。利用例も含めて報告する。

AIは社会をどう変えるのか、本当の革命はこれから ~マーティン・フォード氏公開インタビュー
2022/10/14 (金)16:25~16:55

 人工知能(AI)は「電気」のように社会にとって不可欠で当たり前の存在に既になりつつある。だが、同時にディープフェイク、軍事利用など、危険な面も併せ持つ。人間はAIにどう対応すればよいのか? 世界的なベストセラー「ロボットの脅威(Rise of the Robots)」の著者で近著「AIはすべてを変える(Rule of the Robots)」ではAI後の社会の未来予想図を描いたマーティン・フォード氏に、日経コンピュータ 副編集長 中田敦が鋭く迫る。

結果速報!「DXサーベイ2022年版」 ~日経BP独自調査報告書「DXサーベイ 2023-2025」著者が語る~
2022/10/14 (金)17:35~18:05

 アフターコロナに向けたデジタル化の実態と課題とは――。デジタルトランスフォーメーション(DX)の実態を探るため、日経BPは2年ぶりに独自調査「DXサーベイ2022年」を実施した。報告書「DXサーベイ2023-2025」(11月21日発行予定)で公表する調査結果の一部を速報する。2年間でDXの推進状況や課題はどう変わったのか?