「日経クロステック EXPO 2022」の3日目である10月13日は、4本の基調講演をお届けします。DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進したい経営リーダーから、DXを支えるプログラミングやサイバーセキュリティーの技術者まで、多くの方にお楽しみいただけるセッションがそろっています。

 まずはカインズやベイシア、ワークマンなどで構成する流通大手ベイシアグループの土屋裕雅ベイシア カインズ代表取締役会長が登壇します。ベイシアグループが掲げる「ハリネズミ経営」や、2018年にぶち上げた「IT小売業宣言」に基づくDXの取り組みについて詳しく語ります。今回初めて披露するエピソードも聞けそうです。

 DXを推進する動きは、企業以外にも広がっています。例えば国際連合。政務・平和構築局 イノベーション・セルの高橋タイマノフ尚子政務官は、仮想現実(VR)などのデジタルテクノロジーを紛争解決の支援に生かしています。そんな高橋氏のセッションは、DXを通じて社会課題の解決を目指す若手にとって必見です。

 AI(人工知能)などで存在感を増すプログラミング言語といえばPython。DX案件に必須との考えから、独学で習得したエンジニアも多いのではないでしょうか。そんなPythonエンジニアであれば見逃せないのが、ベストセラー「独学プログラマー」の著者コーリー・アルソフ氏のセッション。独学プログラマーが身に付けておきたいコンピューターサイエンスの知識の習得法を、自身の体験を交えて語ってくれます。

 DXを推進する上で忘れてはいけないのがサイバーセキュリティーです。ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)などの被害に遭えば<ビジネス変革の取り組みの停滞が避けられないからです。特に近年警戒が必要な手口について、日経NETWORK編集長の勝村幸博が解説します。

ハリネズミ経営を支えるデジタル変革
―IT小売業への道
2022/10/13 (木) 10:00 ~ 10:30

ベイシアグループは、中核企業カインズによる2018年の「IT小売業宣言」以降、DX(デジタル変革)に注力している。プロのCDOやCIOを招聘し、システム内製化を進め、デジタル組織も急拡大している。各グループ企業が独自の強みを伸ばす「ハリネズミ経営」を実現するためのデジタル戦略について解説する。

紛争解決にイノベーションを
~国連にテック支援組織を立ち上げた政務官の挑戦
2022/10/13 (木) 12:20 ~ 12:50

VR、SNS分析、検索エンジン…。戦争でデジタル活用が広がるが、平和構築にもデジタル技術は不可欠だ。国連に最新技術を活用して紛争解決を支援する「イノベーション・セル」を同僚と立ち上げた政務官、高橋タイマノフ尚子氏が講演する。課題をどう見つけ、解決するか。巨大組織をどう動かすか。DX担当者も必見だ。

独学プログラマーこそコンピューターサイエンスを学ぼう
2022/10/13 (木) 15:50 ~ 16:20

独学プログラマーにとって大きな弱点あるいは落とし穴になりがちなのがコンピューターサイエンス、特にアルゴリズムとデータ構造の知識です。大学出身のプログラマーに対して負い目となるこれらの知識をどのように学べばよいのか?ベストセラー「独学プログラマー」と近著「独学コンピューターサイエンティスト」の著者コーリー・アルソフ氏が自身の経験を語ります。訳者である清水川貴之氏らのアドバイスも必聴です。

【日経NETWORK編集長注目の3大トピック】
サイバー攻撃の恐るべき現状、3つの脅威と対策
2022/10/13 (木) 17:35 ~ 18:05

相次ぐサイバー攻撃。特に近年は「ランサムウエア」「フィッシング」「ビジネスメール詐欺」が企業や個人に大きな被害をもたらしている。被害に遭わないためには手口を知るのが第一。そこでこの3つの脅威の手口と対策を分かりやすく解説する。