NLP(自然言語処理)を活用した和平交渉のための公聴会。気候変動により安全保障上の危機にある国々をVR(仮想現実)で「仮想訪問」。SNS(交流サイト)を分析し、人道支援などに役立てる…。

 2020年1月に国連政務・平和構築局に設けられた「イノベーション・セル」は、紛争解決や平和構築を最新テクノロジーで支援する、いわば「紛争解決のDX(デジタルトランスフォーメーション)組織」である。日本人の国連職員、高橋タイマノフ尚子氏は立ち上げメンバーの1人だ。同僚2人とこの組織の立ち上げを立案した。

高橋タイマノフ尚子氏
高橋タイマノフ尚子氏
(写真:Tokio Kuniyoshi)

 直接のきっかけは、もともと働いていた国連内の職場が組織変更でなくなりそうになったことという。「もし仕事がなくなって国連を離れることになるなら、やりたいと思うことは全部やってから潔くクビになろう」(高橋氏)と考え企画書を出したところ、稟議(りんぎ)が通った。

 平和を構築するために最新テクノロジーをどう役立てているか。そもそもテクノロジーの専門家ではない高橋氏がなぜ紛争解決に最新技術が必要だと考えたのか。国連という巨大組織のなかで、他部署の人たちをどう巻き込み、イノベーションに前向きな風土を醸成しているか。日本人や日本企業が国際社会に貢献するには何が必要か。

 2022年10月11日からオンラインで開催される「日経クロステック EXPO 2022」で、高橋氏が平和を実現するためのテクノロジー活用について熱弁を振るう。

紛争解決にイノベーションを
~国連にテック支援組織を立ち上げた政務官の挑戦
2022/10/13 (木) 12:20~12:50

VR、SNS分析、検索エンジン…。戦争でデジタル活用が広がるが、平和構築にもデジタル技術は不可欠だ。国連に最新技術を活用して紛争解決を支援する「イノベーション・セル」を同僚と立ち上げた政務官、高橋タイマノフ尚子氏が講演する。課題をどう見つけ、解決するか。巨大組織をどう動かすか。DX担当者も必見だ。