「デジタル推進人材」を2026年度末までに230万人育成することを目指す――。2022年6月に閣議決定された「デジタル田園都市国家構想基本方針」で掲げられた目標の1つだ。政府はデジタル推進人材を「専門的なデジタル知識・能力を有し、デジタル実装による地域の課題解決をけん引する人材」と定義し、その育成に多大な予算を投入する。

 実はこのデジタル推進人材に求められる「デジタル知識・能力」「デジタル実装による課題解決」の基本をいまどきの高校生は必修の授業で学び始めている。高校の情報科目を大幅に刷新し、2022年4月から新たな必履修科目になった「情報Ⅰ」がそれだ。2022年度入学の高校生は全員が「情報社会の問題解決」「コミュニケーションと情報デザイン」「コンピューターとプログラミング」「情報通信ネットワークとデータ活用」といった内容を学ぶ。非デジタルネーティブ世代の社会人の学び直し、リカレント教育の題材としても情報Ⅰは注目されている。

みんなのコードの永野直氏
みんなのコードの永野直氏
(写真提供:みんなのコード)

 そんな情報の「授業」を2022年10月11日からオンラインで開催される「日経クロステックEXPO」で疑似体験する機会を設けた。2025年度の大学入学共通テストでは東京大学をはじめ多くの国公立大学が「情報」の利用を公表していることから、そのサンプル問題にも挑戦。学習指導要領作成にも関わった元高等学校教員であり、現在みんなのコードで「先生の先生」として全国を飛び回る永野直氏が解説する。デジタルネーティブの学びを知ることは、IT人材の育成に取り組む企業にとっても参考になるはずだ。

腕試し!大学入学共通テスト「情報」に挑戦、今後の社会に必要な情報活用能力とは?
2022/10/12(水)17:35~18:05

 高校の「情報」にプログラミングやデータ活用が加わり、必修科目「情報I」となりました。さらに2025年度の大学入学共通テストにも「情報」が追加され、東京大学をはじめ多くの国公立大学が利用を公表しています。サンプル問題や、今後の社会に求められる学力について学習指導要領作成にも関わった元教員が解説します。