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セミナー紹介

エレクトロニクス機器の熱設計を取り巻く要求は年々厳しくなっています。実際にどのように要求をクリアしているかは、実際の製品においてどのような工夫がなされているかを参考にすることが理解への近道です。

冷却技術としての材料や構造設計上のさまざまな工夫はそれぞれ意味を持って導入されています。これらをきちんと理解するには、熱の基本を分かっていることが重要です。業務においては、こうした熱についての知識をフル活用して製品ごとの特徴に合わせた設計や材料の選定をおこなう必要があります。また、実際にはコストへの要求も厳しいため、最適な冷却方法を必要最低限でかつ充分なだけ使用することが大切です。

本講座では、熱の基本を振り返ったうえで、iPhone13やMacbookなど最新の製品でどのような工夫がされているかについて、基本事項と対比しつつ、実機を見ながら要点を解説します。

受講者ご自身が現場に帰った時に、必ず役立つ知識を習得できる講座です。


本講座の特徴
  • 熱の基本について、基本事項をふりかえることで問題解決力をアップします。
  • 実際の製品においてどのような工夫がなされているかを理解します。
  • 製品ごとの特徴に合わせた設計や材料の選定を学びます。
  • 現場において、最適な冷却方法を必要最低限でかつ充分に使用できる力を養います。

開催概要

セミナー名 最新機器に学ぶ熱対策の実践
日時 2022年5月27日(金) 10:00~17:00
会場 東京・神田
エッサム神田ホール 1号館
●JR神田駅 東口から徒歩1分
●東京メトロ銀座線 神田駅 3出口前

東京都千代田区神田鍛冶町3-2-2
受講料

52,000円(税込み)

定員 50名
※最少開催人数(15名)に満たない場合は、開催を中止させていただくことがあります。
主催 日経クロステック、日経エレクトロニクス

講師紹介

国峯 尚樹(くにみね なおき)氏
株式会社サーマルデザインラボ 代表取締役

国峯 尚樹<span class="fontSizeS">(くにみね なおき)氏</span>

1977年、早稲田大学 理工学部機械工学科卒業、沖電気工業入社。冷却方式開発や熱設計に従事。電子機器用熱解析ソフトXCOOL(後にStar-Cool)の開発、CAD/CAM/CAEおよび統合PDMの構築などを担務。2007年に退職、サーマル デザインラボ設立。電機メーカーを中心に、製品の熱設計やプロセス改革コンサルティング・研修を手がける。
現在、東北大学ISTU(Internet School of Tohoku University) 非常勤講師、熱設計・対策技術シンポジウム企画副委員長。
主な著書に、「電子機器の熱流体解析入門(編著)」、「熱設計完全入門」、「トラブルをさけるための電子機器の熱対策設計(共著)」、「熱対策計算とシミュレーション技術」、「プリント基板技術読本(共著)」など。

プログラム

1.産業分野と冷却技術の動向
  • ICT(情報通信技術)の発展と冷却技術の動向
  • 「熱の壁」が性能を制限する
  • 熱による不具合とその原因、熱暴走、寿命、低温やけど
  • 冷却方式を決める2つの軸、熱密度と発熱集中度
2.熱設計に必要な伝熱知識
  • 伝熱のメカニズムと放熱促進法、熱のオームの法則
  • 熱伝導、対流、熱放射、物質移動に伴う熱移動
  • 4つの基礎式から熱対策パラメータを導く
  • 機器の放熱経路と熱対策
3.iPhone13(スマートフォン)に見るTIMとヒートスプレッダの活用
  • 熱伝導による放熱パラメータ 伝導面積と距離、熱伝導率
  • 接触熱抵抗を下げるTIM、広がり熱抵抗を下げるヒートスプレッダ
  • iPhone11/12/13に見るSoCの両面冷却
  • Pixcel6とiPhone13の熱設計思想の違い
  • グラファイトシートの厚み調整で温度を制御する
  • クラッド材とベーパチャンバー
4.MacBookに見るファンを回さない強制空冷
  • 自然空冷と強制空冷を両立させる設計思想
  • M1チップの実装構造と冷却方式
  • 蓄熱材とヒートパイプ
5.基地局に見る高性能ヒートシンク
  • 基地局の熱課題と冷却構造
  • RRHパワーアンプの冷却
  • 大型ヒートシンクはヒートパイプで熱拡散する
  • 5Gフェムトセルのサンドイッチ構造
6.小型化に必須な放熱材料(TIM)の種類と選定法
  • 失敗しないTIMの選定と活用、液かシートか?
  • ICとパワーデバイスで異なる放熱経路とTIMの使い方
  • 熱伝導率と厚みだけではTIMの性能は決まらない
  • TIMの落とし穴、ポンプアウトとオイルブリード、誘電率
  • 利用が拡大するギャップフィラーとPCM
  • PS5の液体金属グリース、緻密な封止構造
7.失敗しないための高密度実装基板の熱設計手順
  • 熱流束で放熱危険度を見分ける
  • 目標熱抵抗と単体熱抵抗を比較する
  • 設計初期段階で部品を3タイプに分類する
8.基板放熱促進のための放熱パターン設計
  • 部品温度低減のための7つの対策方法
  • 部品と基板の熱抵抗低減
  • 基板層数で異なる配線パターン面積と熱抵抗の関係
  • 内層とサーマルビアの効果を見極める
  • 筐体の表面処理が部品の温度を大きく変える
9.車載用インバータに見る低熱抵抗化手法
  • パワーモジュール低熱抵抗化の歴史とトレンド
  • 直冷式と両面冷却
  • 強制空冷・水冷密閉構造とTIMの活用
  • テスラM3の水冷ドライブコンピュータと水冷インバータ
10.ゲーム機に見るファン/ヒートシンク/相変化デバイスの効率的活用
  • SoCの高発熱化によるヒートシンクの課題
  • PS5とXBOXに見るベース面の拡がり熱抵抗対策の違い
  • PS5とXBOXに見るファンの使い方の違い PUSHかPULLか
  • XBOXのベーパチャンバー構造
  • PUSH型PULL型の選定とメリット・デメリット

※プログラム内容・講師は予告なく変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。


【お申し込み注意事項】

  • ※開催当日のご来場時にはマスクの着用をお願いいたします。また、受付時の検温も実施します。その他、新型コロナウイルス感染防止の対策をとっての開催となります。ご協力をお願いいたします。
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